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115円はシーリングか

2018.12.18 08:52

2015年6月にドル円相場が125円に達した際に、黒田日銀総裁は、現行水準は実質実効レートで見れば円安だ、と語った。その結果125円は黒田シーリングと呼ばれるようになったが、実際その後の3年間の円相場はほぼ100円~120円の間を上下動している。そして今年も104円から114円の間で推移しており今や125円は絶対的な天井になったと言っても良さそうだ。さらに詳しく見れば115円もひとつのシーリングになったと言ってもよさそうだ。さる10月4日に114円60銭台を付けたものの111円台まで下落した。振り返れば昨年3月に115円を割り込んで以来6度にわたり114円台まで上昇したが、115円を抜くことが出来ずにことごとく跳ね返されている。つまり115円が黒田シーリングに続く強固なシーリングになりつつあると言えようか。

 

過日ムニューシン米財務長官は物品貿易協定(TAG)交渉において「為替条項」導入の可能性に言及した。その発言について日本の麻生財務相や茂木経済財政相などがこのような話し合いをした経緯が無いなどと全面否定の発言を行っている。トランプ大統領がこれまで再三ドル安を望む不規則発言を行っているが、ムニューシン財務長官は一貫して長期的にドル高が望ましいと言ってきた。それだけに今回の発言に米国の真意が垣間見えた気がする。一方米財務省が為替報告書において、貿易黒字をため込み円安誘導疑惑がつきまとう日本を引き続き「為替監視国」に指定した点も改めて気になることだ。つまり米国は115円を前にした水準において為替に関する発言を頻発させることからしても明らかに115円は円安過ぎるとの意向を根強く持っているのではないだろうか。

 

現在の金融市場は米国がトランプ減税でバラマキを行って景気浮揚を図り、一方で金利の高め誘導を行っている。他方日本は日銀がハードランデイングを回避しながら出口戦略を進めるという至難のナローパスを探っている。つまり日米金利差の拡大基調は不変であり、さらに原油高の影響や季節要因のドル需給のタイト化を受けて米ドル買い円売りが根強く続くことになるだろう。とはいえ実質実効レートベースでは史上まれにみる円安水準であること、さらに安倍政権誕生以来6年にわたり円安が続いていることを考えてみれば早晩新たな局面、つまり円高へと大転換してもおかしくないように見える。とすれば115円シーリングを念頭に113円~114円はドル売りポジションを作るチャンスではないだろうか。

 

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