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円買いのタイミングは?

2018.12.18 08:48

「年末はドル高」とのアノマリーが浸透しているようでドル円相場は押し目買いが引かず113円あたりで高止まりしている。確かに日米金利差を考えればドル買いが魅力的に映るのだが、以下に述べる3つの金融リスクを考えるとやはり上がったところは売りではないだろうか。ということでそろそろ日計り商いはやめて本格的な円買いポジションを作ろうとその時期と水準を探している。

 

その第一のリスクはパラダイムの転換が進みつつあることだ。リーマンショック以降未曾有の金融緩和により世界的に株高・ドル高が進んできたが、すでに米欧が金融正常化へと転じていることから、これまでの低金利を背景にしたビジネスモデルが機能しなくなりつつある。実際米国の株式市場は過去10年で6千ドル台から26千ドル台まで上昇した。しかし2018年を振り返っても2月には約3千ドルの下落、そして10月にも2千ドルの下落と調整局面が目立つようになった。さらに11月に入り米国株高の象徴でもあったアップルが下落に転じたことはパラダイムの変化を如実に語っている。過去10年余りで90憶個ものスマホが売られたと言われる通り、すでにアップル商品は世界中に行き渡りその飽和感にアップル神話も影が差してきているのは否めない。

 

そして第2点がチャイナリスク勃発の懸念だ。現状11月30日~12月1日にアルゼンチンで行われるG20での米中首脳会談を前に両国関係の改善が期待されている。しかし米国は米中貿易戦争を経済問題としてではなく、安保問題つまりG2の覇権争いととらえている。つまり米中の雪解けが世界の通商問題を好転させると単純に考えるのは難しい。そして中国経済の実情はといえば、ゴーストタウンに見られるように過剰投資と過剰債務による高度成長を継続するのはもはや限界だ。さらに2500近辺で低迷する上海総合指数が底割れする可能性もなしとせず、チャイナリスクは今や発火寸前と言うところだ。

 

そして3番目に気になるのは日本の財政・金融リスク爆発の恐れだ。安倍首相はアベノミクスの集大成としてこれからの3年を位置付け、異次元緩和からの脱却を能天気に語っている。しかし日銀の資産残高は553兆円とGDPを超え、副作用により銀行が疲弊し金融システムは脆弱化しているだけに先行きは暗い。つまり外的なリスクにより円高デフレが再発した場合その難局に対応すべき次の一手が見当たらないのだ。一方円安は6年にもおよび米ドルも名目実効レートベースで見れば歴史的な高水準となっている。したがって相場の循環理論にしたがえば、早晩円高・ドル安への調整が起きるのは必然だろう。つまりいつどこで中期的な円買いポジションを作るかが当面のテーマであり、12月そして114円がひとつの目途ではないかと思っているところだ。

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