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ネクスト経済研究所 > 未分類 > 円相場下半期の見通しは?

円相場下半期の見通しは?

2018.07.02 10:00

目下世界が最も注目しているのは米中貿易戦争の行方ではなく国家の威信をかけたFIFAワールドカップだろう。すでに開幕して1週間が経過したがどの試合も1点の重みを感じさせるものであり、まさに真剣勝負の厳しさこそがこの大会のだいご味と言うところだ。とりわけ強豪ドイツがメキシコに、そして南米の雄アルゼンチンがクロアチアに負けた試合など勝負の恐ろしさを教えてくれるものだった。ともあれサッカーに熱狂する日々がしばらく続くとしても為替市場に参加している限り常在戦場であることから逃れることなどできないし、時はまさに2018年の前半を総括し後半戦の戦略を練るタイミングと言えよう。

 

2018年の前半を振り返ると高値と安値の変動幅は9円。実際112円でスタートして104円台まで下落したものの111円に押し戻されるなど、行って来いの相場になっている。とくに4月以降貿易戦争が休戦状態になったことや米朝ユーフォリアへの期待感も高まったことが戻りの原動力になったが、同時に原油高の影響を受けて5月に6千億円の貿易赤字が計上されたように需給がひっ迫したことが大きく作用したと言えよう。このように為替需給については引き続き原油価格の影響を受けるが、OPECによる減産への足並みが乱れていることから、現状65ドル台の価格が70ドルを大きく超えて行く可能性が少なくなった以上今後不足感はさして高まることはなさそうだ。つまり今後米朝ユーフォリアへの期待感や原油上昇のはげ落ちを考慮する必要がありそうだ。

 

特に下半期の最大の要因は何かと言えばやはり米中貿易戦争の行方であり、同時並行的に行われる日米通商交渉を通じて日本たたきの再燃への懸念だ。もともと米中貿易戦争については米国経済の規模から見れば報復関税の応酬の影響は軽微だとの楽観的な見通しが支配的となっていた。しかしここにきて米国側が500憶ドルの輸入品への課税を決定し、それに対し中国も同額の報復関税を明らかにし、さらに追加的に2千憶ドル分の輸入品に制裁関税の検討を始めるに至り事態の深刻さが浸透し始めた。加えて鉄鋼・アルミで始まった報復合戦もいよいよ自動車へと飛び火する雲行きだ。

 

このように米中間で始まった貿易戦争が欧州、カナダ、メキシコへと拡大する中で、日本だけが例外扱いされるのではないかとの期待など禁物だろう。つまり2018年後半の相場は11月の中間選挙を前にしたトランプ政権の国内重視に翻弄されることになりそうだ。いよいよ円高の夏が始まるのではないだろうか。

 

 

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