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北戴河会議

2017.07.26 22:28

7月後半になり世界はどこもかしこもバカンスだ。各国では首脳も議会もそして市場も休暇に入りつつあるが、中国でも河北省の海岸リゾート北戴河(ほくたいが)に共産党のトップそして長老たちが集まる。特に今年は10月に5年に1度の共産党大会が予定されており、その人事が話合われる北戴河会議が注目される。特に共青団を率いた胡錦濤や江沢民一派などが依然権力を有しており、今後の利権および共産党支配を巡り権力争いが激しさを増す。

 

もともと中国は共産党一党独裁の国であり、その党の指導の下で社会主義市場経済と言う理解を超える経済システムを組み込んで急成長を遂げた国だ。かつて鄧小平が「白い猫も黒い猫も鼠をとるのが良い猫だ」と言ったように、結果が伴えばそのプロセスは問わない。とくに14億人の人民を9千万人の共産党員が支配する体制が敷かれており、民主化が許されるはずもなく、共産党による強権政治が発動されている。したがって共産党員の間では権力争いは一段と激しくなり、腐敗と弾圧が横行するのも当然と言えよう。

 

そこで目下注目されるのが就任6年目を迎える習近平の後継争い。今回の共産党大会で5年後のポスト習が誰になるかが見えて来るだけにその行方が注目されるところだ。これまでの順調な昇進ぶりとその年齢から、胡春華と孫政才の争いと見られてきたが、孫政才が突如重慶市トップを解任された。ポスト習の芽はなくなったのは明らかで、今後どのような厳罰が待っているのか。そしてその後任には陳敏爾という習近平の最側近が就くことになりポスト習争いは一気に混沌化したと言っても良いだろう。とはいえ習近平は「ポスト習は習」と考えているようであり、紅い皇帝としてあと5年の任期はもちろんその後も院政を敷く腹積もりがあるようでもある。

 

そしてもう一人注目されるのが王岐山。党中央紀律検査委員会委員長として、反腐敗闘争で辣腕をふるってきた。68歳で定年を迎える予定だが、内規を変更して定年延長し習体制強化に向けもうひと働きするとのシナリオが囁かれる。歴史は夜、いやバカンスにこそ作られるもとすれば、やはり夏の北戴河会議から目を離すことはできない。北朝鮮問題で何ら進展がない以上米中関係が軋み出すのも当然で、トランプ大統領の中国への不満が高まっている。バカンス明けは米中貿易戦争の勃発の恐れもなきにしもあらず。中国を為替操作国へと名指しする大統領令はトランプ大統領のポケットの中にあるとも言われる。米中が対決色を強める可能性の高い秋の陣を前に夏のバカンスは体力温存に努めるのが良さそうだ

 

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