ネクスト経済研究所|国内外の経済・政治・社会の方向性を洞察

カテゴリー

カレンダー

2017年3月
« 2月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
ネクスト経済研究所 > 未分類 > 米中関係の行方

米中関係の行方

2017.01.22 13:52

1月20日にトランプ氏が第45代米大統領に就任した。すでに市場では昨年11月から大型減税とインフラ投資を柱とする経済政策への期待に、ニューヨークダウ平均株価は、18,000ドル水準から2万ドル水準へ、また10年物国債金利も1.8%水準から2.6%水準へと急上昇した。また為替市場でもレーガン大統領時代の強い米ドルが連想され、円相場も100円水準から一時120円が視野に入るに至っている。このようなトランプラリ―は、市場が「期待を先取りする」という性格を有していることを反映したものであり、政権が打ち出す具体的施策を見るにつれその期待がしぼんで行く可能性が高い。

 

とくに指名承認公聴会で政権内不一致が垣間見え、さらに共和党自体がトランプ大統領と一枚岩ではないことから、さまざまな局面で議会とホワイトハウスの間で対立が生じる可能性があることから政策実現の不確実性が高い。とりあえず政権発足直後の100日、つまり4月末までの期間がその試金石となるだろう。

 

このような環境下、最も気になるのが米中関係の行方だ。トランプ政権の根幹に親ロシア、反中国が据えられ、また保護貿易主義が追求される見込みである。すでにメキシコ、日本と共に為替操作国として中国を名指しで批判しているように、今後保護貿易主義を掲げて製造業の国内回帰が図られることになる。さらにその延長線上で米ドル高是正への動きが強まる可能性も捨てきれない。目下のところトランプ大統領と財務長官に指名されているムニューチン氏の意見は分かれているが、今後どのように収斂されて行くのか注目されるところだ。

 

また米通商代表部(USTR)代表のライトハイザー氏と共に、大統領補佐官にも対中強硬派であるナバロ氏が任命されたことからも中国に対する厳しい政策が注目されるところだ。実際トランプ大統領は選挙直後に祭英文台湾総統と電話会談し、「一つの中国になぜ縛られないといけないのか」との疑問を呈し、台湾を中国の不可分の領土とする原則の見直しに言及している。中国は目下のところトランプ政権の出方を静観しているものの、チベット、ウイグル、南シナ海などと共に台湾を「核心的利益」としているだけに、台湾問題において一歩たりとも譲歩するとは考えられない。したがって米中両国間の対立関係は軍事外交に止まらず人民元安や貿易不均衡問題を巡って一気に深まることになるだろう。つまり2017年の金融市場の最大の注目材料は米中関係であり、とりわけ為替政策の行方になりそうだ。当然メインターゲットは人民元となるとしても円も影響を受けることは必至だ。主要6通貨に対するドル指数でも見ても現在の水準が14年ぶりの米ドル高であることからも今後の下げ余地が大きい点は要注意だ。

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント・ピンバック

コメント・ピンバックはありません。

コメントフォーム

↑このページのTOPへ

ネクスト経済研究所ブログ「風の便り」