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2018年の円相場予測

2017.12.27 17:52

今年も残すところ50日余りとなり2017年の総括と18年の予測を行う時期に来た。過去30年を振り返ると1987年のブラックマンデー、97年のアジア通貨危機、07年のパリバ・ショックと10年周期で7の年には金融ショックが起きてきた。とはいえ世界の金余りが懸念されているものの17年の金融危機の可能性は薄れたと言ってもよさそうだ。

つまりそのリスクは年越えしたと言っても良いだろう。

 

今年の金融市場はと言えば、米国株(NYダウ工業株30種)が4千ドル近くも上昇し、さらに日本も経済成長がいざなぎ景気越えをするとともに株価(日経平均株価)も26年ぶりに2万3千円を超えた。一方ドル円相場と言えば、118円台の高値で始まった後はトランプ政権への不信に北朝鮮リスクへの不安が加わって下押しされ、結局107円から115円の間を3往復する一進一退が続くことになった。このまま越年すれば1年を通した変動幅は11円程度に止まり、また株価と為替の連動性が失われたことが特徴的だったと記録されるだろう。

 

目下のドル円相場は100円~120円ゾーンでの2年にわたる「大いなる安定」感が漂っており、手掛かり材料難である。あえていえばトランプ政権と米国の金利上昇への期待が相場を下支えし、現在の113円の相場はドル円再上昇に向けての踊り場との見方が多いようだ。しかし12年から15年にかけての3年間の70円台から120円台へのドル高はアベノミクスの影響と言われるものの、実際のところは原発停止にともなう原油輸入増大による貿易収支の悪化が為替需給のタイト化をもたらした結果と言える。したがって今後の相場についても為替需給の変化とりわけ経常収支黒字拡大傾向には注意が必要だ。

 

さらに米国の金利上昇への期待感がいつまで続くのかが相場を分けることになる。米国の長期金利(10年国債)については、過去1年2.1%~2.6%の範囲で推移し目下は2.3%だ。米国ではインフレ率が1.5%水準にとどまっている以上長期金利の上昇力はないのではないか。これこそFRBが政策金利引き上げに逡巡する理由でもあるが、今後2.6%の天井を抜いて3%へと接近するとは言い切れず、逆に下落でもすればドル円相場は大きく崩れることになるだろう。

 

18年は「大いなる安定」がいつ崩壊するか否かが注目され、案外予想もしない材料が切っ掛けとなり相場が不安定化する可能性が大きいのではないのだろうか。つまり107円を割り込んで100円に向かう動きに注目している。

 

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