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リオから東京へ

2016.08.26 14:12

リオ五輪も最終盤となったが、現在の日本のメダル獲得数は金12銀7銅21の計40で、金メダルは、柔道、レスリングなどで積み重ねて東京、アテネの16に次ぐものとなったが、記録更新は次回東京大会のお楽しみになりそうだ。この各国のメダル獲得数については開幕前からメディアはそれぞれの予測を挙げ精度を競ってきた。そんな中でゴールドマン・サックス社もスポーツは投資効果を反映するとの前提に基づき、経済力、人口、ナイキの靴の価格などをベースに各国の獲得メダル数を試算していた。この考え方は普遍化しており実際日本もスポーツ庁を設置してスポーツ大国を目指し、官僚の頭脳と税金で国威発揚を図る。メダル数が増えるのはまんざらではないものの、この作戦に違和感を覚えるのは筆者ばかりではあるまい。

 

ともかく半世紀余り前の東京五輪において、開催数年前から東海道新幹線の突貫工事が行われ加えて発電所、製鉄所、高速道路などのプロジェクトも世銀ファイナンスにより進められた。おかげで伸び盛りの国は急成長を遂げたが、次回の東京五輪に向けて夢をもう一度とばかりに政府が様々にカネをつぎ込もうとしている。アベノミクス三本の矢、そして新三本の矢がともに不発に終わった今、先日28.1兆円に上る経済対策が打ち出された。その中身は「未来への投資」と銘打ちリニア新幹線大阪延伸の前倒しなども含まれているが、実体は旧来型の公共投資とバラマキ。公共投資は所詮需要の先食いであり、その経済効果は一時的であることは 誰もが知るところだ。果たして夢の再来を狙った大型投資がデフレ不況に悩む日本経済を救済することができるのか、やはり疑問と言わざるを得ない。

 

このリオから東京へと熱気がリレーされる中で打ち出された経済対策に対して金融市場の反応は冷めたまま。円相場は円安に振れるどころか100円前後で円高基調が続いており、夏休みが終わった今注目されるのはどこまで円高が進むのかという点になる。ドル下落場面で出される「市場を注視している」との財務省高官コメントや財務省、日銀、金融庁による三者会合も半年もパフォーマンスだけではまさに張子の虎だ。米国の手前打つ手もあまりなさそうだがさすがにそろそろ何かやるかも知れない点だけには注意をしておくのに越したことはないだろう。当面は日米金融政策の不透明感も強いだけにドルの下値は限定的で98円―103円レンジのボックス相場ではないだろうか。100円割れはしっかり買い下がりたい。

 

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