ネクスト経済研究所|国内外の経済・政治・社会の方向性を洞察

カテゴリー

カレンダー

2016年1月
« 12月   3月 »
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

「真夏の豪州」は買いだ             

2016.01.24 20:21

 

2016年の為替・株式市場は早々に中国不安が高まって相場は一気に崩れ、円急騰・株価暴落地合いとなった。以来東京市場は午前10時15分に中国人民銀行が発表する人民元基準値を注視し、さらに上海株価指数を見ながら上下動を繰り返している。今年はこれまでにも増して中国の影響をリアルタイムに受けながらの展開となりそうだ。このように現在の市場は中国、朝鮮半島などの地政学リスクさらに底なし状態の原油安と暗雲が垂れこめている。この結果逃避通貨としての円買いの動きが目覚ましいが、さらに米国の金融正常化の動きに8年にわたった緩和相場も転換点にきていることから積極的な投資行動に心理的抑圧が強まることは避けられない。したがって、大寒に入りいよいよ気候も相場も日本列島は凍り付いてしまっている。

 

一方真夏のメルボルンでは太陽が降り注ぐ中で全豪オープンが繰り広げられており、我らのホープ錦織圭選手の活躍も伝えられる。このように豪州は最高の季節を迎えているが、それとは裏腹に豪州経済は折からの中国経済の停滞、そして世界的な商品不況に直撃され経済減速が進む。現在政府はこの苦難を金融緩和により乗り切りを図っているが、高金利通貨としての魅力を削ぎ、資本逃避、為替下落が進むだけに果たしてどこまで緩和策を推し進めることができるのだろうか。

 

豪ドルと言えばNZドルとともに高金利通貨としてロングポジションが積み上がってきた。実際金利差が2%程度あることから長期でロングを保有していれば多少の為替差損が生じても資金益で十分お釣りがくるのは明らかで、平時においては合理的投資行動である。とはいえ昨年11月後半の90円レベルからこのところ再三80円を割り込んでおり、短時日の間に10%を超えての調整は投資家にとりきつい。ただチャートを眺めると、2008年のリーマンショック直前に1豪ドル107円から一気に55円へ、それから反転し2014年秋には103円に接近した。そして現在の80円水準はアベノミクススタート時と同水準で、また底値から高値までの半値を戻したというところだ。

 

ドル円は1か月前の日銀の補完的措置に対する失望を機に7円程度円高が進んでいるが、アベノミクス発足時(79円台)と比べていまだ調整は不十分といったところだ。一方豪ドル/円は既にこの3年余りに上昇した部分をすべて吐き出し、発射台の水準に戻っている。今年は円高基調とは思われるものの相場は一方方向が続くとは限らない。つまり円高行き過ぎ感の出る場面では豪ドル/円の買いを入れるのは面白いのではないだろうか。

 

コメント・ピンバック:0
このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのTOPへ

ネクスト経済研究所ブログ「風の便り」