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バーナンキ氏のブログとご託宣

2015.05.01 13:27

ブログは趣味から専門分野まで様々な分野において自己主張できるツールとして世界的に流行っている。SNSの人気拡大で利用者の増加は頭打ちとも言われるが、日本国内で稼働しているブログ数は300万本に上ると推定されている。このような発信の場であるブログを米連邦準備理事会(FRB)議長を務めたベン・バーナンキ氏が開設した。これまで市場がその発言に耳をそばだてていただけに言いたいことも言えない鬱憤はいかばかりだったろうか。ブログ冒頭において「一般市民に戻った今、FRBウォッチャーに発言を精査されることなく、経済や金融についてコメントできる」と書いている通り、今後自由に見解を述べ、趣味のベースボールについても触れるようだ。早速「なぜ金利はそんなに低いのか」について論じ、ローレンス・サマーズ元米財務長官が主張する「長期停滞論」への批判も行い、(米メディアに言わせれば)「世界で最も重要で、尊敬されるブログ論争」が始まった。

 

「長期停滞論」は産業革命から200年余りを経過した現在、米国に限らず先進国の経済は成熟した結果、投資機会も減少して停滞を余儀なくされている、とする。もちろんITの躍進は目を見張るものがあるものの、19世紀から20世紀にかけての技術革新には遠く及ばない。さらに先進国では人口増加率の低下もあり投資増大は期待できない。これらを踏まえ、現在の米国の低成長は構造的問題でありバブルを発生させない限り満足な回復が期待できない、としている。一方で今般のバーナンキ氏の批判は、現状の低成長を「一時的な向かい風」と捉え低金利が続けばやがて投資が回復するとしている。「構造的な問題」か「一時的な現象か」。この論争が直ちに決着するとは思えないがどちらにしても世界的な低金利現象は当面続くことになるだろう。

 

一方世界が低金利状態に陥る中で市場は日米の金融政策の行方を睨みドル/円相場は保ち合い状態が続いている。米国の利上げの時期について6月か9月かそれとも来年か。また日本の追加緩和は早ければ4月30日にとの見方がある一方で、年内は無いとの見方などまちまち。この日米の金融政策の不透明を受けてしばらく相場は動きづらいが、早ければ4月30日の可能性には注意を払いドル売りは控えた方が良さそうだ。原油価格もWTIが一時の43ドル台から57ドル台までもどるなど底打ち感も広がっており当面急激な円高の可能性は少ないだろう。ここはバーナンキ氏にご託宣を聞いてみたいところだがそれは適わぬことでもあり、とりあえず下がれば買い、上がれば売りのディーリング続行が良いのではないだろうか。118円台以下でドルを仕込めば120円~121円で売れるだろう。

 

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