ネクスト経済研究所|国内外の経済・政治・社会の方向性を洞察

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家電再編開始

2012.03.29 06:45

シャープは電子機器受託生産で世界最大の台湾企業、

鴻海(ホンハイ)精密工業と資本・業務提携した。

今後同社がシャープの筆頭株主となる。

 

液晶パネルのシンボルだった堺工場。この間、稼働率は急激に落ちていたが、

この半分を譲り渡し、代わりに1300億円を調達し、一息ついた。

 

これらが好感されてシャープの株価はストップ高となっているが、

今やアジア企業に敗れ、救済されようとしている事は歴然。

 

 

鴻海(ホンハイ)はアップルのIPHONE、IPADの大半を受注し、

中国で100万人規模の工場を有す。アジアではサムソン電子などに次ぐ大型企業。

 

アジアの大手家電業界を見ると、M&Aで拡大しアジアの巨人となったサムソン電子と

比較すると、時価総額では台湾積体が40%、鴻海(ホンハイ)は20%。

一方日本企業は、パナソニック、ソニーが12%、シャープは4%に止まる。

 

収益で言えば、韓国、台湾企業が数千億円単位の黒字。

一方日本企業は数千億円単位の赤字と彼我の差は大きい。

 

 

今や日本を代表する家電メーカーは完全に

アジアマーケットから脱落しようとしている。

 

今後韓国・台湾・中国などアジア企業を

巻き込んだ再編が進むことは必至である。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

NO.50

 

 

 

 

 

 

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個人金融資産

2012.03.26 07:45

2011年12月末の日銀資金循環統計が発表された。

個人金融資産残高は1483兆円とほぼ横這い。

 

個人の金融資産構造の特徴を挙げると次の通り。

 

1.外貨性が少ない

外貨性は、証券8兆円、預金6兆円、投信15兆円で

総額29兆円。全体の1.9%に留まっている。

 

2.預貯金が多い

現・預金840兆円、証券160兆円、保険・年金420兆円。

引き続き現預金が60%に達し圧倒的な比率を占めた。

 

因みに、米国では20%、独・仏では30%程度。

日本の個人の安全志向が如実に分かる。

 

3.高齢者への資産偏在

資産の5割以上は60歳以上の高齢者へと偏る。

因みに40歳代では、借入が多く負債超過となっている。

 

かつて、貯金から投資へと叫ばれた事もあったが、

資産構造から見る限りはそれほどの変化はないようだ。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

NO.49

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新IPAD

2012.03.22 06:40

3月16日、Apple Inc.は新IPADを発売。

世界中で前夜から人が並ぶ狂騒が演じられた。

 

 

ところで、同社は昨年10月に創業者で

CEOのS.ジョブズ氏が死去。

 

世界で最大の時価総額を誇るこの企業の

変化が注目されていた。

 

 

同社はこれまで、マイクロソフト、グーグル同様、

配当を見送ってきた。

 

資金を研究開発とM&Aに投じ、企業の成長そして

株価の上昇で投資家に報いるとの方針をとってきた。

 

しかし手元資金は8兆円に上る。

遂に、クック新CEOは、17年振りに2.65ドルの配当の

再開、加えて自社株買いを発表した。

 

合わせて1.6兆円の資金を要するが、流動性に問題はなく、

市場はこれを好感し、株価は600ドルを越えた。

 

 

同社は既に、従業員6万人の世界的企業。

中国での商標権問題など各所で摩擦が生じている。

 

これまでの会社は拡大すれば良い、とする路線を

踏襲することは難しくなってきている。

 

企業は社会の公器である。

 

次のステップは寄付などを含めた社会への還元など、

社会的存在意義が問われる事となるだろう。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

NO.48

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薄型テレビ

2012.03.19 06:13

薄型テレビの値崩れは止まらない。

 

かつてはインチ1万円と言われたが、今やインチ1千円を切るに至り

かつてのブラウン管テレビ並みとなった。

 

普及率が9割を越えては需要が付いてこないのは

やむを得ない状況である。

 

お蔭でパナソニック、ソニー、シャープ3社の今季業績見通しは

1兆3千億円と巨額の赤字となっている。

 

今後の経営の立て直しは急務で、3社は社長交代。

新たな戦略を求める。

円安ウオン高の追い風も利用したいところである。

 

 

特にシャープについては、これまで液晶に全面依存してきたが

この一本足経営から抜け切れるかが注目される。

 

太陽光パネルは価格崩落およびシェアーダウンの大打撃、

また電子リーダーはガラパゴスシリーズも完全に失敗した。

 

脱液晶パネルが出来るのか?

シャープの再生は3社の中で最も厳しいかもしれない。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤洋二

NO.47

 

 

 

 

 

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海外投資

2012.03.15 06:11

円相場は、2007年の124円から、最近の75円水準まで

5年間にわたり円高地合が続いた。

 

中国はこの間、日本国債を買い続けてきたが

80円越えの円高水準では、売り越しに転じている。

 

 

一方、日本企業も海外への投資意欲を示す。

その例としては次の2つ。

 

①アサヒビールは、チェコのビール大手スターベブ社を買収。

資金規模は2000億円。東欧市場の開拓を目指す。

 

②旭化成は米医療機器ゾールメディカル社を買収。

資金規模は1800億円。異業種分野での中国開拓を目指す。

 

 

85年のプラザ合意を契機に、僅か2年間で240円から120円まで

50%も円が切り上がった時のこと。

 

松下は米国MCAに7800億円を投資し、買収した。

またSONYもコロンビア・ピクチャーズに5100億円の資金でTOBを行った。

 

この2例は円高を利しての業務・市場の拡大を狙った

合理的な行動と評価された。

 

 

従現在の企業の動きには既視感がある。

当時はこのような企業の海外投資が出回り、歴史的円高は終焉.

その後数年、保合相場となった。

 

今回も相場は円高地合は終焉した、

と言ってよいだろう。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤洋二

NO.46

 

 

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日経平均一万円

2012.03.12 06:43

震災一年を迎え、日経平均株価が一万円を回復した。

昨年同時期の10,430円に接近している。

 

 

かねてより、日本経済はデフレギャップに苦しんできた。

 

更に、震災、円高、タイ洪水、欧州債務危機がのしかかった。

株価は、長い期間、8千円台で低迷してきたが、ようやく復調の兆しである。

 

 

このところの上昇は、米国、欧州、そして

日本の中央銀行による金融緩和の影響が多い。

 

ドルベースで株価をWATCHする海外投資家にとり

円安効果で、日本の株価も魅力的に映るようになってきた。

 

 

日本は、経常収支赤字への転落、と将来の問題を

抱えつつも、しばらくは株価の上昇基調は続きそうだ。

 

この間に、輸出依存度が高い日本の産業が、

韓国などアジア諸国との海外競争力を増し、

企業業績の本格的な好転が期待される。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

NO.45

 

 

 

 

 

 

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東京電力再建

2012.03.08 05:02

震災から間もなく1年。

 

東電については、賠償問題の解決、そして安定的・廉価な

電力供給、という二つの重責を果たす必要がある。。

 

しかし、同社の現在置かれた立場から、株価は220円と1年前の

1/10程度の水準で低迷している。

 

国有化により紙くず同然になる可能性が高く、上昇力はない。

再建への道は険しいことの証左である。

 

 

東電は、賠償問題および火力発電のコスト増大により

数兆円単位の債務超過に陥っている、と思われる。

 

社債、株式など、多くの投資家が債権を保有している事から

経営破綻させられない、との政府の判断が働く。

 

従って、公的資金の投入が検討され、これを機に、政府は、

議決権の2/3以上を保有して、発送電分離など経営改革をする考え。

 

一方、東電は、政府保有比率を1/3程度に抑え、経営の自由度を確保

したい意向で激しい綱引きが行われている。

 

東電としては、政府など外部の関与を排除して、①公的資金の受け入れ、

②電力料金の値上げ、③原発再稼働、と自分たちに都合のよいシナリオを描く。

 

 

東電は、「電力料金の値上げは義務でもあり権利である。」と言ってのける

ように、責任意識は希薄。

 

東電には、 「too big to fail」との認識を捨て去り、

再建に取り組んでもらいたい。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

NO.44

 

 

 

 

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LCC

2012.03.05 07:01

日本でもLCC(Low Cost CarrIer/格安航空会社)が就航した。

 

今後、ANAおよび香港社の合弁のPeach Aviationに続き、

ANA、JALが、成田を拠点に発足する。

 

LCCは、欧州では3割程度のシェアー。

今後、日本でも定着するか注目される。

 

バス並みの料金と言われるだけに、座席間隔など快適度は制限される。

しかし顧客の反応は上々で、今後定期路線の価格破壊が進むのは必死。

 

 

LCC就航を可能にした背景には2つの要因がある

 

ひとつは、規制改革。

国土交通省が安全運行規則を47項目にわたり緩めた事から実現に至った。

 

多頻度、高効率運行を可能にするため

今後更に規則を緩めるか否かが鍵。

 

さらにネットの進展。

予約の大半はインターネットとなり人件費を節減する。

 

 

ともかく、規制緩和とネットの活用は、航空業界のみならず

日本経済の再生のキーワードとなるのだろう。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

NO.43

 

 

 

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エルピーダ

2012.03.01 05:14

エルピーダメモリ社が4000億円の巨額負債を残し

会社更生法の適用を申請した。

 

日の丸・半導体企業が、韓国勢に

開発理念、価格競争、などの点で敗れた。

 

この報道を受け、以下の問題点を感じた。

 

①公的資金投入

 

同社は、2009年に経営が行き詰まっていた。

その時、異例にも個別企業に対し、

300億円の公的資金が注入された。

 

結局、税金は泡と消えたが、この公的資金注入にからみ

経産省官僚によるインサイダー取引も行われた。

 

経産省の責任は重大である。

 

 

②経営陣の続投

 

会社更生法が適用された。

民事再生と異なり、通常は、経営陣が責任を取り退陣する。

 

今回は「DIP型」により社長が続投する異例の措置。

けじめがつかないことはなはだしい。

 

③ガラパゴス化

 

韓国は、廉価なものを追求し、それが世界基準となった。

一方、日本の半導体業界はひたすら商品の高度化を図り、

世界基準からはずれて行った。

 

ここにも日本企業のガラパゴス化が見える。

 

 

震災、円高、タイの洪水、と日本の企業の経営環境は悪化した。

その改善にはしばらく時間がかかるだろう。

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

NO.42

 

 

 

 

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