ネクスト経済研究所|国内外の経済・政治・社会の方向性を洞察

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専業主婦

2011.10.31 08:22

年金改革の議論については、68歳への支給引き上げとともに、

パート・非正規労働者の取り扱い変更がある。

 

現在週30時間以上働くと、厚生年金の加入が義務付けられているが

これを週20時間に引き下げようとするものである。

 

この制度変更により適用対象者が400万人増加する.

厚生年金加入は労使折半であり、それぞれに10%ほどの保険料負担が発生する。

 

パート労働者は①時給が10%減る、②雇用者側が一人当たりの労働時間を

20時間未満に抑えにかかる、と制度導入に反対している。

 

保険料の負担が発生するが、(長生きすれば)将来それ以上の年金を受給できる、と厚生労働省は試算している。

 

 

そもそも年金制度については専業主婦の取り扱いの問題がある。

 

今回の改革は、約200万人のパートに出る主婦層から不満が聞こえる。

一方で、家族形態の変化に伴い働く女性が増えたことから、

「不公平だ」との不満の声が高まっている。

 

86年に「第3号被保険者制度」が出来た。

この制度により主婦は,夫およびその雇用者が保険料を支払ってくれる事となった。

 

専業主婦としては、年収130万円未満の場合には社会保険の加入をする必要がない。

制度改革は、その年収範囲内を目途としてパートに出ていた主婦層を直撃する。

 

制度設計者側(厚労省)としては、①年金保険料収入を引き上げたい

②無年金者をへらしたい等、年金財政の改善への思惑が垣間見える。

 

また、雇用保険については(旧労働省の管轄だったが)週20時間が保険加入の条件になっており、

(旧厚生省の管轄の)年金もこの週30時間から20時間に統一するのは整理上美しくはある。

 

 

つまるところ、専業主婦も、働く以上、年金保険料を払い、税金を払え、とのことのようだ。

年金改革は皆が納得する公平なものにするのは不可能。しばらく議論は続きそうだ。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

火の章3

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ウオール街

2011.10.27 00:19

米国・ウォール街では「ウォール街占拠」のプラカードの下

抗議活動が行われている。

この抗議運動の目的は、格差是正である。

 

米国では同じ企業に勤める経営者と労働者を比較した場合

何百倍もの収入を有する経営者の方が、労働者よりも納税額が小さい事実がある。

 

給与所得税よりも株式の売却益やその配当に対する課税が低いことがその背景にある。

 

多くの富裕層ーと言っても全国民の1%程しかいないーはこの抗議運動に過度に反応し

「暴徒」「階級闘争」「トロッキスト」と声高に叫ぶ。

 

ただ米国での有数の資産家であり投資家のウォーレン・バフェット氏は富裕税の

創設を提案し、オバマ大統領の財政赤字解消への対応を応援している。

 

 

この抗議運動の行方は不明だが、スペインなど欧州各国、そして日本にも飛び火しつつある。

日本社会は上層10%,中間層75%、貧困層15%により構成される、との説がある。

 

何よりもサラリーマンの大半を含める中間層が多数存在することが社会の安定に

寄与してきた。

 

しかし近頃、中間層が貧困層へ脱落する傾向が高まりつつある。

 

また税制についても、消費税の引き上げへの議論が高まるが、

その反発も強く、更に世界の潮流からすると富裕税の導入などの議論が出てくる可能性は否定できない。

 

富裕税については、制度が導入されているフランスの場合、1億円弱を目途とした資産保有者を対象としている。

ただ個人情報の開示への反発や、海外への移住が増加するなど問題の多い課税制度であり、

これまで導入されている例は限られる。

 

日本社会の安定化をもたらしてきた中間層が上下に分化する中で、格差問題の議論が

高まり社会が不安定化する可能性は否定できない。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

山の章 2

 

 

 

 

 

 

税制の歪みについての議論が行われるかも知れない。

 

 

斉藤 洋二

山の章 2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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GNP

2011.10.24 07:19

GNPとは、国民総所得のこと、と誰もが思う。

ところが生命保険業界では、これは義理・人情・プレゼントの略語となる。

 

日本の生命保険業は,戦争未亡人を筆頭に、俗にいう「保険のおばちゃん」

をセールスフォースとして対面販売で飛躍的な売り上げ増大を記録した。

 

この営業のツールとして利用されたものがGNPであり、

現在保険料を高止まりさせる原因のひとつである。

 

保険契約者が支払う保険料は純保険料と付加保険料とに分類される。

純保険料は、予定死亡率と予定利率に基ずく計算により、徴収され支払保険金に充当される。

 

一方、付加保険料は保険契約にあたり、契約取得、維持、集金の為に使われる費用に充当される。

従ってGNPは付加保険料を押し上げる要因となる。

 

 

 

かつて、生命保険業界は金融当局の指導の下

商品格差、価格格差の少ない、ユーザーにとっては選択余地の乏しい売り手市場だった。

 

現在は外資の参入を契機に競争の時代に突入した。

特にネット時代に入り、銀行、証券に続いてインターネットを

媒体とするネット保険が参入した。

 

ネット保険会社が提供する商品を考えてみる。

30歳の男子が10年間加入する定期保険で比較すると、既存の生保商品に比べ半分ぐらいの保険料である。

これはGNP部分など販売手数料が激減するなど、付加保険料が大幅に引き下げられた結果である。

 

会社が小さく将来性が不安、アフターケアに問題がある、インターネットが分からない、など

ネット保険のデメリットも言われるが商品の価格が安いことは大きな魅力となり伸長している。

 

生涯において家に次ぐ2番目の高い買い物である生命保険。

経済合理性を追求したネットで入るか、情緒性も重要とGNPで入るか考えどころである。

 

 

ネクスト経済研究所

斉藤 洋二

林の章2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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巨泉する

2011.10.20 09:00

大橋巨泉。

司会をしたり、競馬評論をしたりあげくに政治家になったり、ともかくマルチな人である。

現在夏はカナダに、冬は豪・NZに、そして春秋は日本でと、優雅に年金暮らし?をしていると自称する。

 

このように優雅に年金生活を送ることを「巨泉する」と言う、

とご本人が言っている。

 

 

ところで厚生年金の支給開始年齢。

60 歳で支給されると言うのは過去の事となり、現在は

65歳へと段階的に先送りされている途中である。

 

ところが過日、厚生労働省は社会保障審議会年金部会にて65歳から68歳への引き上げ案を提示した。

現状の65歳でも60歳からの生活困窮者が増えていると、不満が高まる。若年労働者の職を奪うとの批判もある。

この案には一層 激しい反対論が高まるだろう。

 

この案がすぐに実現するとは思えないが、年金はどんどん先へ逃げてゆく、と言った印象は強い。

世界各国で65歳から67,68歳へと先送りされる風潮にあるので仕方ないのかもしれないが。

因みに財政破綻の危機に瀕するギリシャは58歳。

 

時代の流れからすると、「巨泉する」というのは永遠の夢かも知れない。

 

斉藤 洋二

火の章2

 

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ミセス・ワタナベ

2011.10.17 08:38

近頃FX(外国為替証拠金)取引が流行っている。

その主体は主に主婦やサラリーマン。

 

2007年頃、昼休みの時間帯にドル相場が上昇した。

その背景として個人投資家の存在がクローズアップされた。

 

これを機に、個人投資家の事を、海外メディアは「ミセス・ワタナベ」と

俗称するようになった。

 

 

FX取引については国内での資産運用が低金利により限定されることから普及。

当初は規制も十分でなく、悪徳取引業者の存在、税制の不備、知識不足からの巨額損失

など種々問題が表面化した。

 

現在は金融庁が取引業者の峻別、またレバレッジの上限規制の厳格化

(投資資金に対する想定元本の比率)などにより各種リスクを圧縮する方向で

整備されつつある。

 

と言っても相場物だけに損失の発生は続く。

例えば相場の大幅変動の際にロスカットが執行できないことなどにより

予想外の損失が発生している。

 

 

ミセス・ワタナベはデイトレーディングよりも

長期的な投資行動を好み相場の逆張りが目立つ。

 

即ち現在のドル安・円高の趨勢においては

ドル高で儲けようと相場を張る。

 

ただこれを狙って「ミセスワタナベ狩り」と言った

個人投資家の特性を見抜き、その損失拡大を図る動きもあると聞く。

 

ミセス・ワタナベを目指す人が増加している、一財産を築いたなどとの話も流れてくる。

 

しかし相場は情報量の勝負だけに、個人投資家が稼ぐのはそんなに簡単では無いと思う。

 

 

斉藤洋二

風の章2

 

 

 

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安愚楽牧場

2011.10.13 00:28

8月9日に民事再生法の適用を申請し事実上破たんした。

 

同社は那須塩原など40箇所の牧場に15万頭の牛を保有。

「特定商品預託法」に基づくオーナー制度で会員7万人を数えた。

 

オーナーは飼養委託契約金を払い、仔牛が生まれるたびに買い取り金を受け取れる。

過去30年、年間利回り4%以上、VIP会員だと10%近くの高利回りを誇った。

 

今回の破綻の背景は2011年始めに口蹄疫の隠ぺい、更に3月にはセシウム汚染問題により

解約が相次いだことによるとのこと。原発賠償の保障対象になるとの説もあるが不明。

 

何頭も保有していた知人が外国債投資との違いを以下の様に語る。

 

①外国債の投資について、アルゼンチン、ウクライナなどの国家破綻の場合は、

リスケにより満期が延びたり利回りが変わるが、原則的に利息は支払われ続けた。

またIMFの支援などによりその国は再生し、将来元本は返ってくる事となった。

 

②牛の場合はこれまでの高利回りである程度の利益は先取り出来たが、

IMFの様なラストリゾートは無く、今後元本部分が返ってくる可能性はない。

 

 

1年前の雑誌に掲載されていた同社の広告。

東京より牧場見学に出掛けた新規オーナーの日帰り旅行記。

 

那須高原までのバスの旅。現地にて牧場・牧舎を見学。

更に黒毛和牛のバーベキューを食べ、提携ホテルで温泉に浸かる。

 

やはり美味し過ぎる話にはご用心か。

 

斉藤 洋二

山の章1

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社会保障制度の問題

2011.10.11 08:00

我が国の社会保障制度は年金、健康保険、介護保険、

労働保険(雇用・労災)、生活保護等の分野にわたる。

 

この制度運営に当たって、社会保障関連費用の支出は

年間30兆円となり国家予算の3割を超えた。

 

制度の欠陥是正に当たっては「税と社会保障制度の一体改革」

などを通じ議論されている。

 

特に、給付の不公平についての議論がマスコミを賑わせる。

例えば年金分野で言えば、

①サラリーマンの主婦(3号被保険者)が得をし過ぎている

②パート・非正規労働者の厚生年金の加入条件が厳し過ぎる

など、「不公平だ!」の連呼。

 

 

話があれこれと盛りだくさんで、分かりづらい。

現在なされている議論の特徴は、

不公平の是正と給付の拡大を伴う話ばかりであること。

 

政治家が口当たりの良いことばかりを語りたがる故である。

 

 

それではわが国の社会保障制度の根本問題は一体何だろうか?

国民の痛みをともなう負担の問題が先送りされていること。

 

誰もが嫌がる給付の抑制と負担の増大に手を付けなければ

社会保障関連費用の歯止めのない増加により

制度が破たんを来たし、国家の財政が破綻に向かう。

 

今後この「火の章」において社会保障制度について

書き綴って行きたい。

 

斉藤 洋二

火の章1

 

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保険事始め

2011.10.07 00:00

保険と言えば生命保険と損害保険に大別される。

生命保険について以下述べる事としたい。

 

日本は保険大国と言われる。

保険加入率は90%を越えた。一人当たりの支払保険料も極めて大きい。成熟市場である。

 

日本では、江戸時代において頼母子講(たのもしこう)など「共済」が存在していた。

近代の保険思想は明治時代に入り福沢諭吉が持ち込み、日本に根付いたと説明される。

 

保険市場は90年に経済成長が頭打ち以来、家計リストラの影響を受け、縮小気味である。

ユーザーによる会社・商品選別の機運が高まり、業界の競争が激化した。

 

さらに生保・損保業界の相互乗り入れがあり、挙句に銀行も参入した。

どの会社が安全なのか、消費者には理解できなくなった。

 

また商品の氾濫も凄まじい。どの商品が自分のニーズに適しているのか、またお得なのかなども分かりづらい。

売り手側の会社が商品を単純比較できぬようにややこしくしている面も否定できない。

 

保険は住宅に次いで高い買い物である。と言って保険に入らずに一生を過ごす訳にもいかない。

一方、上手く買い物をすると節税や相続においてメリットも大きい。

 

複雑怪奇となった保険市場に尻込みせずに、逆に積極的に活用してはどうか。

今後本欄でお役にたてる情報を提供して行きたい。

 

斉藤 洋二

林の章1

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デリバテイブ

2011.10.05 06:31

この言葉の定義は、

「株式・債券・外国為替などの金融商品から派生して生まれた金融商品」。

とても分かりづらい。

 

デリバティブは本来相場の変動のリスクを圧縮する為に開発された商品である、

しかし実態的には商品の理解不足により、逆にリスクの発生源になっている。

 

権利の売買。権利を買うには保証料を支払う必要がある。

権利を売る場合には保証料が入るが、保証料が入るかわりに損失リスクは無限大になる。

 

換言すると、「権利を買う」とは保険の加入者に、「権利を売る」とは保険会社になるのに等しい。

 

 

昨今の急激な円高により、いつの間にか第三者に「ドルを売る権利」を行使され(こちらはドルを買わされる)

今頃になって1ドル100円水準のドル買いのポジションが発生し困っている企業が多い。

 

金融機関からこのようなリスクが存在することを十分に説明を受けずに、

仕組み商品を買わされていたケースが散見される。

ドル高円安になれば大当たりになる予定だったはずだが、ドル安・円高の今は大外れになっている。

 

 

過去20年余り、デりバティブ絡みの商品が種々開発されて来たが、

不測の損失が発生したりする。

要注意なのだが、やはり基本を理解してから手を染めるべきだと思う。

 

今後この問題について、本欄で適宜触れて行きたい。

 

 

斉藤洋二

風の章1。

 

 

 

 

 

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社是

2011.10.03 08:06

この度ネクスト・アカウンティング・グループが発足した。

 

ついては今後、この欄において時々の問題を

植木俊和(ネクスト総合会計事務所 代表)

斉藤洋二(ネクスト経済研究所 代表)

のふたりで書き綴って行きたい。

 

少し時代遅れに感じるが、会社には社是・社訓なるものが存在する場合がある。

家訓・家法の流れと考えてもよいだろう。因みにネクストについては今は特にない。

 

その代表としては甲斐・武田家の「風林火山」がある。

軍旗に書かれていたと言うが、即ち「疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山」。

(はやきこと風の如く、しずかなること林の如く、しんりゃくすること火の如く、動かざること山の如し)

 

ネクスト経済研究所から本欄への投稿にあたっては

金融、保険、社会保障(年金など)、その他の4分野とするが、

投稿レポートについては、武田家にあやかり

風の章、林の章、火の章、山の章と4つに分類したい。

 

斉藤 洋二

 

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